戦前からの伝統があり、また日本を代表する高級住宅街として高いステイタスを誇ってきた成城エリア。このエリアの成立と発展の要ともいえる「成城学園」を中心に、大豪邸が点在する、緑豊かな美しい住宅街が広がっています。成城エリアの西部には、このエリアの自然を語る上では欠かせない「国分寺崖線」を中心に緑のスポットが充実しています。
高級住宅街だけあり、エリアに点在するショッピングスポットもどこかハイソな雰囲気が漂っています。2006年には複合施設「成城コルティ」が完成し、ますます便利な街になっています。
高いステイタスを誇る、日本を代表する「お屋敷街」・成城
田園調布と並び、高級住宅街の代名詞的な存在である成城エリア。成城学園前駅周辺の小高い丘の上には、贅を凝らした豪邸の数々が連なっています。1925年に学校法人「成城学園」がこの地に移転し、同時に周辺は住宅地として整備が行われました。1927年には小田急線が開業したことで、郊外の良好な住宅地として注目を集めました。現在も「成城憲章」を基にした街並み保全が行われています。
この住宅地は緑豊かな印象が強く、広々とした邸宅の庭には多くの木々や生垣が植えられています。また街のいたるところで整備された桜やイチョウの並木道は、このエリアを象徴する風景として親しまれています。
この地を終の棲家とした民俗学者・柳田國男が街づくりに関与し、また北原白秋や大岡昇平などの文化人が多く住んだことにより、成城はアカデミックな雰囲気をたたえることとなりました。
また現在も「東宝スタジオ」があり映画の街としての側面がある成城ですが、過去には黒澤明・三船敏郎を始めとして、多くの映画スターがこの地に居を構えました。特に映画界・芸能界では成城に住むことが伝統的にステータスとなっているようで、現在でも多くのセレブがこの地に住んでいます。
『ハイソなお買い物スポットが充実する成城エリア』
邸宅が立ち並ぶ成城らしく、このエリアのショッピングスポットはどこかハイソな雰囲気が漂っています。高級スーパーマーケットの代表的存在である「成城石井」は、元々はこの街の食料品店として1927年に創業しました。その後1976年にスーパーとしてリニューアル、以来ワインやグロサリーなどの品揃えが高い評価を受けています。現在は日本全国に店舗を展開していますが、この成功は成城の目の肥えた住民に鍛えられた結果といっても過言ではないでしょう。
グルメスポットも舌が肥えた成城住民をうならせる名店が多いようです。特にブーランジュリーとスウィーツの名店が充実しているのが魅力的です。
駅北口すぐにある、成城を代表する名店「成城アルプス」は、1965年創業以来住民に愛され続けた洋菓子店です。またその向かいにある和菓子店「成城あんや」も贈答品に最適なお店となっています。成城石井の近くには「成城パン」や「キリーズ フレッシュ」など、人気の高いブーランジュリーが集まっています。
2006年にオープンした「成城コルティ」にも、成城らしいハイソで高感度なお店が多数入っています。
成城の街並みを生み出した、この街のシンボル「成城学園」
成城エリアが高級住宅街として成立した背景には、「成城学園」の存在が大きく影響しています。この街並みを整備したのは「成城学園」であり、その後の街のブランドイメージ構築にも「成城学園」のイメージの良さが影響しているといえるでしょう。木々が多く植えられた緑豊かな環境も、周辺の住宅地の良好な住環境作りに一役買っています。「成城学園」が新宿の牛込からこの地に移転したのは1925年。関東大震災後の急激な郊外化と小田急線の開業を追い風に、街と学園は、ともに成長しました。
広々とした成城キャンパス内には、4学部11学科を有する「成城大学」をはじめとして、附属の高校・中学・小学校、さらには幼稚園まで併設されています。エスカレータ式の一貫教育が人気を集めており、富裕層の子弟が通う学校としてのイメージが強くなっています。首相経験者や俳優の田村正和さんなど数多くの著名人を輩出したことでも知られており、その知名度は全国区となっています。
また成城の街づくりにも影響を及ぼした民俗学者の柳田國男との関係が深く、昭和48年には「民俗学研究所」が設置されました。現在も民俗学研究のトップレベルの機関として知られています。
『成城のニュースポット・成城コルティ』
2006年に、地下化された成城学園前駅の跡地を有効活用する形でオープンした複合施設「成城コルティ」。明るく開放的な吹き抜け構造の店内にはグルメスポットを中心に36店舗が営業しており、成城のランドマークとして人々に親しまれています。周囲に日本を代表する高級住宅街を控えるため、そのラインナップはハイセンスなものとなっています。1階には核店舗のスーパー「Odakyu OX」があり、生鮮食料品などが充実しています。また北口に面した場所には、ニューヨーク発の高級食材店「DEAN&DELUCA」のカフェがあり、待ち合わせに最適です。
そのほかインテリアの「KEYUCA」や「George’s」といった人気ショップに加え、「三省堂書店」やドラッグストア・医院・保育園などが入っており、日常的にも使えるスポットとなっています。
屋上には「オリーブの庭」と「雑木林の丘」と呼ばれる空中庭園が整備されています。成城エリアが小高い丘の上にあり、さらにエリアでも高いビルであるため、都心や小田急線沿線を一望できる展望スポットとしても知られています。西側の「オリーブの庭」からは多摩川や丹沢山系、天候によっては富士山が拝めます。
国分寺崖線が作り出した、成城の緑豊かなスポット
多摩川の流れが数十万年掛けて作り上げた、高低差のある崖が続く「国分寺崖線」。武蔵村山市から田園調布まで続くこの崖は、現在も豊かに自然を残しています。特に世田谷区内の崖線は「せたがやのみどりの生命線」とされており、保全活動が盛んです。成城と喜多見の間を通る国分寺崖線付近には緑のスポットが充実しています。その代表例である「成城三丁目緑地」には自然林が豊かに残っています。園内には2箇所の湧水地があり、動植物も豊かです。
豊かな湧水と緑深い森が印象的な「神明の森みつ池特別保護区」は、23区内では数少ないゲンジボタル自生地として知られ、また絶滅危惧種指定の動植物もある自然豊かなスポットとなっています。環境保全のため年数回の開放に限られていますが、成城の緑豊かな環境作りに役立っています。
このほかにも「成城四丁目緑地」や「十一山市民緑地」、このエリアの古くからの鎮守である「喜多見不動尊」など自然を感じるスポットが充実しています。ちなみに世田谷区では「国分寺崖線発見マップ」という冊子を配っていますので、散策の際には何かと役立ちます。




