新宿駅からJR中央線でおよそ10分、東京駅からも24分ほどでダイレクトアクセス可能な荻窪駅。元祖ラーメン激戦区として知られ、「荻窪ルミネ」や「タウンセブン」といった大型ショッピング施設が集まっているため華やかな印象が強い街ですが、商店街から1歩離れれば「西の鎌倉、東の荻窪」と呼ばれた往時を感じさせる閑静な住宅街が広がっています。過去には多くの文化人や政治家が住み、現在も「大田黒公園」周辺を中心に多くの大邸宅が軒を連ねています。そんな荻窪は「本の街」「クラシック音楽の街」としても知られるなど、文化的な側面が強い街でもあります。
都心への近さと、街としての便利さ、良好な住環境のバランスが取れた街。それが荻窪の特徴と言えるでしょう。
著名人に愛された、伝統ある閑静な住宅地
明治24(1891)年に開業した荻窪駅を中心に、住宅街としての歴史を重ねてきた荻窪。かつては東京から程近い別荘街として「西の鎌倉、東の荻窪」と称されるほどの人気を誇り、特に公爵・近衛文麿の別邸「荻外荘」の優美さは多くの人々に知られていました。
関東大震災以後、都心へのアクセスがよい荻窪には学者や文化人などをはじめ、多くの人々が移り住みました。特にこの地を終の棲家とした与謝野鉄幹・晶子夫妻や、『荻窪風土記』を記した井伏鱒二などは荻窪との関係が深い文化人として有名です。
エリアを代表する公園である「大田黒公園」も、元々は音楽評論家・大田黒元雄氏の邸宅であり、歴史ある住宅街としての荻窪の往時を偲ばせるスポットとなっています。
現在も荻窪駅周辺には閑静な住宅街が広がり、便利さと住環境とのバランスが取れた街として人気を集めています。
『元祖ラーメン激戦区の街・荻窪』
現在では、高田馬場や池袋・環七通り沿いなど「ラーメン激戦区」とよばれるエリアが都内にもたくさんありますが、少し前まではラーメン激戦区といえばここ、荻窪がまず第一に浮かんだことでしょう。戦後からのラーメン店が多く集まる荻窪は、1980年代初めごろからラーメン激戦区として注目を集めました。現在も多くのお店がそれぞれ味に磨きをかけ、多くのラーメンファンを魅了しています。荻窪を代表するラーメン店といえば「春木屋」と「二葉」でしょう。「春木屋」は昭和24年創業、以来しょうゆ味のオーソドックスな東京ラーメンの味を守り続けた名店。かたや「二葉」のオープンは1983年と、老舗がひしめく荻窪では比較的新しいお店ですが、煮干のダシが効いたコクのあるスープは多くのファンに支持されています。
その他、老舗の「丸長」や「丸信」に、「手もみラーメン十八番」や「煌や」といった、ラーメン激戦区の名に恥じぬ名店が集中しています。
杉並区一のショッピングタウン
JR中央線と東京メトロ丸ノ内線が交わる荻窪駅は、杉並区内では唯一のクロスターミナルとして多くの人々に利用されています。そのため駅周辺は杉並区はもとより、中央線でも有数のショッピングタウンとなっています。昔ながらの元気な商店街が数多く残る杉並区には、実は大型の商業施設があまり無く、荻窪にある「荻窪ルミネ」と「荻窪タウンセブン」は区内では貴重な大型ショッピングセンターとして区民に親しまれています。
商店街も元気で、駅北口の「荻窪教会通り」や南口の「荻窪南口仲通り」には多くの商店が集まっており、昔ながらの活気が楽しめます。そのほかファミリーレストランやファーストフードといったチェーン系のお店も一通りそろっており、買い物にはとても便利な街となっています。
『荻窪の二大スポット・ルミネとタウンセブン』
荻窪はもとより杉並区を代表するショッピングスポットである「荻窪ルミネ」と「タウンセブン」ですが、大きいだけの商業施設ではない、魅力あふれるラインナップとなっています。荻窪駅に直結する駅ビル「ルミネ荻窪」では、ちょっぴり高級な雰囲気を楽しむことができます。「INDIVI」や「SAZABY」といったファッションブランドや、雑貨の「PLAZA」など生活を彩るショップが集まっています。またデパ地下フロアには高級スーパーの「ザ・ガーデン自由が丘」をはじめとして、チーズの専門店「チーズ王国」やお惣菜の「RF1」、ブーランジュリーの「神戸屋キッチン」など、すこし贅沢な食卓を楽しむときにピッタリなお店が。もちろん、「ユニクロ」なども入っているため、利便性が高いショッピングスポットです。
かたや、ルミネと隣接する「タウンセブン」は、商店街を再開発して出来たビルだけあって庶民的なお店が集まっています。特に地下1階の生鮮品売り場には商店街を凝縮したような活気があふれ、魚屋の「魚耕」と「東信水産」など多くのお店が集まっています。また核テナントとして西友が入り、その2階には無印良品があるなど、身近にあるとうれしいお店がたくさん集まっています。
中央線沿線文化の一角
世界に冠たる文化都市・東京の中でも独特のカルチャーシーンに注目が集まる中央線沿線。中央線カルチャーといえば、中野や高円寺・吉祥寺などに目が集まりがちですが、荻窪にも独特な文化が根付いています。まず荻窪には「本の街」という面があります。与謝野晶子や井伏鱒二といった文人の住んだ街という意味もありますが、神田や飯田橋などの出版社が多く集まるエリアへのアクセスがよいため、編集者や作家・イラストレーターなどが現在も多く住んでいます。それ故か荻窪には質の高い古書店が多く、エリアの代表的なお店である「ささま書店」やサブカル系に強い「象のあし」など、個性の強いお店が集まっています。
また「クラシック音楽の街」という側面もあるのが荻窪の特徴。元々有名なクラシック喫茶の「ミニヨン」があり、音楽評論家の大田黒元雄氏が住んでいたなど、クラシック文化が根付いていた荻窪ですが、現在では毎年2回のペースで「荻窪音楽祭」が開催されており、ますます文化の香り漂う街への進化し続けています。




